株式会社LATEGRAは「Entertain you!」をフィロソフィーに掲げ、XR技術を駆使したエンターテインメントをプロデュースする企業です。
今回のインタビューでは、同社の広報をご担当される松本あゆみ様に、モーションキャプチャスタジオ「LATEGRA CROSS DOCK XR STUDIO」の詳細や、今後の展望について伺いました。
インタビュイー
松本 あゆみ
株式会社LATEGRA
経営管理部 広報
広告代理店でメディアプランナーやコンテンツプランナー、SP会社でイベントプランナーなどの経験を経て、バックオフィスを支える人事・労務、現在は広報担当者として従事。
最新のXR技術を駆使したライブイベントやメタバースをプロデュース
事業内容のご紹介をお願いします。
最新のXR技術(AR・VR)を駆使したライブイベントやメタバースなど、エンターテインメントをプロデュースしている会社です。「Entertain you!」をフィロソフィーに、心が動く体験を皆さんへ提供するために活動しています。
事業としては大きく3つで、リアルとバーチャルを融合したAR/VRライブイベントをプロデュース、制作しているXR LIVE事業、株式会社小学館との共同開発のメタバース「S-PACE」やメタバース内のライブプラットフォームを開発するXR Communication 事業、オフィスや商業施設の内装・インテリアなどの生活空間をつくるスペースデザイン事業があります。
モーションキャプチャスタジオ「LATEGRA CROSS DOCK XR STUDIO」とは?
「LATEGRA CROSS DOCK XR STUDIO」とはどのようなスタジオなのでしょうか?
今回ご紹介するXR STUDIOは、LATEGRA社内に併設されており、LAB(研究所)の役割をしています。常に新しい技術を検証したり、制作過程でこんなことできないかな、こんなことしたいな、を日々自由に研究する場所です。
そんな自由な空間をどなたでもご利用いただけるようにレンタルで開放しており、IPホルダーやコンテンツパブリッシャー、クリエイターの方々にご活用いただいています。
また、これからエンタメ業界、XR業界を目指す方たちに向けて、特別講義や課外授業としてスタジオ見学なども教育機関と連携して行っています。ここが、たくさんの新しいコンテンツが生み出され、発信される原点になってほしいと思っています。
一般的なスタジオとはどのような違いがあるのでしょうか?
一般的な撮影スタジオと大きく違うのは、モーションキャプチャスタジオであることです。モーションキャプチャとは、人やモノの動きをデジタル化する技術です。映画やゲーム、昨今ですとVtuberなどがそれを活用してコンテンツを制作しています。
利用例で多いのは、CGキャラクターに自然で自由な動きをつけるために、モーションキャプチャで人間の動きをデータ取得して、それをキャラクターに反映して映像作品をつくることです。モーションキャプチャなしにCGキャラクターを動かそうとすると、CGデザイナーたちがゼロから手作業で動きをつけていかなければならず、膨大な人や時間が必要です。モーションキャプチャはその時間や手間を極力削減する最新技術です。
スタジオ内にVICONという専用カメラが30台設置されていて、それが人やモノに付けた専用マーカーから反射される光をデータとして取得します。例えば、キャラクターの動きをつけたい場合は、モーションキャプチャスーツを着た人にマーカーをつけ、そのマーカーの動きをカメラがデータとして取得することで、キャラクターが歌ったり踊ったりすることができます。
もちろん、ウェビナーや記者発表会のライブ配信など、バーチャル空間を使用したコンテンツもつくれます。
どのようなきっかけからスタートされたサービスなのでしょうか?
私たちは、2017年の創業からリアルライブとバーチャルをMixしたライブイベントをプロデュース、制作しています。私たちがモノづくりをしていく中で、自由にいつでも新しい技術の検証や演出表現を試行錯誤できる場所をつくろう、となったことが始まりです。ものづくりをしているメンバーにとっては、遊び場のようなところなのかもしれません。
以前のオフィスではもう少し規模の小さいスタジオでしたが、2021年に今のオフィスに引っ越しし、誰でも使っていただけるように、広くて充実しているこのスタジオをつくりました。
スタジオの利用事例について教えてください。
日本では、人気ゲームキャラクターのリアルライブ・ライブ配信やVtuber事務所主催の大規模フェス、VtuberのTV歌番組収録、アイドルの周年ライブなどです。海外では、中国の人気バーチャルキャラクター”洛天依(ルォ・テンイ)”のテレビ出演やライブ開催のプロデュース、制作を行っています。
XR STUDIOから新たなエンターテインメントを発信していきたい
今後の展望はどのようにお考えですか?
たくさんの方々がモノづくりを楽しめる遊び場として集い、ここから新しいエンターテインメントが発信されることが私たちの願いです。そして、「Entertain you!」を目指して皆さんとエンターテインメントを一緒につくっていきたいと思っています。
最後に読者の方に一言メッセージをお願いします。
面白いことをしてみたい!みんなを感動させるコンテンツをつくりたい!という企業、クリエイターの方々、専門スペシャリストたちが全力でご協力いたします。
また、教育機関の方々もXR技術に関する課外授業など、お気軽にご相談ください。ご利用をお待ちしています!