「保活」の支援事業を展開する株式会社ほいらく。
同社の「ほいらく」は、保活に関する情報収集がスムーズに行える保活プラットフォームです。
今回のインタビューでは、代表取締役を務める大津朱里様にほいらくのサービス内容や今後の展望について伺いました。
インタビュイー
大津 朱里
株式会社ほいらく
代表取締役
1988年生まれ、2児の母、社会起業家。高専卒業後、大手電機メーカーで働くも、妊娠時の長期入院で専業主婦に。子どもを保育園に入れる活動(=保活)の大変さを実感し、保活DX「ほいらく」を考案。独学でプログラミングを習得し、2021年会社設立。SOERU中国地域女性ビジネスプランコンテスト優秀賞、Japan大会で社会起業家大賞を受賞。「保育をらくに楽しく」をモットーに、テクノロジーと人との繋がりで、子育て世代にも優しい社会を創る。保育業界にもITリテラシーを高める活動に取り組む。地域×学校×行政×企業で協創。JICA主催のグローバル講師を務める。子育て支援者コミュニティ運営中。
「保活」の支援事業を展開する株式会社ほいらく
まず、事業内容からご紹介をお願いします。
保育園への入園活動は、一般的には「保活」と呼ばれています。当社では保活を支援する事業を展開しており、親の負担を軽減し、育児に心の余裕を持てるような社会を作ることを目指しています。
保活に関する情報収集がスムーズに行えるプラットフォーム「ほいらく」の運営を始め、家族の思い出を残せる動画制作サービスや、企業向けのWeb・動画・チラシデザインサービスを提供しています。
またIT関連のコンサルティング事業も展開しています。
大津さんのご経歴について教えてください。
高専を卒業後、大手電機メーカーでエンジニアとして働いていた私は、妊娠して長期入院することになり退職しました。
3年間の専業主婦生活を経て、2人の子どもを育てながら、保育活動の難しさを身をもって経験しました。
この経験から、保活DXサービスを考案し、プログラミングを独学で身につけ、2021年に自身の事業を立ち上げました。
またJICA主催のグローバル講師や、LINEWorksのアンバサダーとしても活動しています。
プライベートでは、PTAの役員や地域共同学校運営協議会の委員を務め、さらには任意団体の代表として、子育て支援者のネットワーク構築にも取り組んでいます。
保活を手軽にするポータルサイト「ほいらく」
「ほいらく」とはどのようなサービスなのでしょうか?
「ほいらく」は、保育を手軽にするための保育園および保育施設向けポータルサイトです。
テキスト情報だけでなく、動画を通じて、実際に施設を訪れないと伝わりにくい情報を提供することに力を入れています。
保育施設の日常や雰囲気がより具体的にイメージできるよう、積極的に施設のインタビューを行い、その内容を掲載しています。
また保育料や、保育施設の優先順位を決めるシミュレーション機能を無料で提供しています。
ほいらくを始められたきっかけについて教えてください。
ほいらくは、私自身の経験から生み出されました。
保育施設の情報は自治体が最も豊富に持っているのですが、提供される情報はPDF形式で名前や住所などの基本情報に限られており、私は情報収集に非常に苦労しました。
私が保活を始めたのは地元ではなく、周囲には親しい友人もおらず、頼れる人がいませんでした。特に、当時は2人目を妊娠中で、入退院を繰り返していたため、保育施設へ見学にもなかなか行けず、保活が思うように進められませんでした。
短期間でも預けたいと思っていましたが、当時の岡山市は待機児童が非常に多い激戦区で、情報収集や書類準備に苦労しても結局は落選し続け、精神的に大きなダメージを受けてしまいました。
同じような経験をしている人々を支援するために、このサービスを立ち上げることを決意しました。
「ほいらく」のユーザーからはどのような声をいただいていますか?
岡山では「名前を聞いたことがある」と言ってくださる方がだんだんと増えてきました。
多くの方がこのようなサービスを待ち望んでいたとのことで、「自分の時にもあれば良かった」というお声や、シミュレーション機能が分かりやすいという評価をいただいています。
「ほいらく」は保育施設の検索機能が主な機能かと思うのですが、その他におすすめの活用方法があれば教えてください。
先ほども少し触れましたが、保育料や入園優先順位を決めるシミュレーション機能を無料で公開しています。この機能を活用することで、各ご家庭にとって最適な保育施設を選ぶことが可能です。
また保活を目的としている親だけでなく、保育園で働きたいと考えている人々にとっても、ほいらくは便利です。
保育施設の様子を詳しく知ることができるため、これまで保育園での勤務経験がなかった方でも、「ここで働いてみたい」と思う保育施設を簡単に見つけることができます。
日本全国の保活DXを推進し、より保育がしやすい社会に
将来の展望について教えていただけますでしょうか?
将来的には、日本全国の保活DXを推進していきたいと思っています。
子供を育てる親に限らず、保育施設や行政、地域社会との連携を深め、保育をより手軽で楽しいものに変えていくことを目標にしています。
最後に読者の方に一言メッセージをお願いします。
私たちは今後もさらなるサービス改善に取り組んでいく予定ですので、保活を始めたい方はぜひほいらくをご利用ください。
また私たちの取り組みに興味を持ち、何らか一緒にできることがあると感じられた方がいらっしゃれば、ご連絡をいただけると嬉しいです。