株式会社Secualは、「安心をもっとカジュアルに」というミッションを掲げ、ホームセキュリティやタウンセキュリティサービスを提供する企業です。
今回のインタビューでは、株式会社Secualの代表取締役CEOである菊池正和様にサービスの詳細や、今後の展望について伺いました。
インタビュイー
菊池 正和
株式会社Secual
代表取締役CEO
1976年生まれ、千葉県出身、芝浦工業大学工学部卒業。1998年第二電電株式会社（現KDDI株式会社）に入社後、音楽配信サービス「LISMO」開発リーダーやコンシューマ向け商品企画、商品戦略マネージャーを経て、2015年株式会社VLOGを設立。その後、知人を介して株式会社Secualの創業者と出会い意気投合。2016年副社長として参画し、事業拡大に向けての新体制をとるべく2018年代表取締役CEOに就任。ミッション・ビジョン・バリュー経営を大事にしており、その理念の根幹には、常に稲森和夫さんのフィロソフィーがあります。彼が「不屈不撓の心を持って経営にあたれ」と説いている『燃える闘魂』を読み返して、いつも奮い立たされています。
「安心をもっとカジュアルに」セキュリティサービスを手掛ける株式会社Secual
御社の事業内容について教えてください。
私たちは「安心をもっとカジュアルに」というミッションを掲げ、ホームセキュリティ領域で事業を始めました。
多くの方が思い浮かべるのは、大手警備会社の高価なサービスだと思いますが、私たちは安心と安全をもっと身近なものにしたいと考えています。
そのため、IoT技術を活用し、スマートフォンさえあれば誰でも簡単に設置や設定ができる、手頃な価格のホームセキュリティサービスを提供しています。
また私たちはまちづくり事業を新たに立ち上げ、『Secual Smart Pole（セキュアルスマートポール）』と呼ばれる多機能デジタル街路灯や、街の安全を守りつつ、タウンマネジメントやエリアマネジメントを通じて、街の賑わい創出に貢献するプラットフォーム『NISUMU（ニスム）』を提供しています。
ホームセキュリティ事業とまちづくり事業の二軸で、より安心できる世界の実現を目指して事業を展開しています。
菊池さんのご経歴について教えてください。
元々私は大手通信会社で十年以上勤務をしており、ガラケーからスマートフォンへと移行する時代の中で、通信事業に携わってきました。
2013年から2014年頃にIoT技術が注目され始め、モノがインターネットに接続される新たな時代が到来する中で、コンシューマー向けのビジネスをどのように展開できるかを模索しました。
このとき、スマートカメラやスマートセンサーを用いた防犯・見守りサービスを、手頃な価格で提供するビジネスモデルの可能性を見出し、独立して起業しました。
起業後は一度バイアウトを経験後、Secual社の創業メンバーと意気投合し、入社しました。
2018年からは代表を務めさせていただき、現在に至ります。
ホームセキュリティだけではなく、街全体を守るタウンセキュリティサービスも
御社サービスにはどのような特徴があるのでしょうか？
私たちの核となる価値は、安心と安全を提供することです。そのため、センサーやカメラを活用したホームセキュリティサービスを展開しています。
また戸建て、賃貸、マンションなどさまざまなタイプに合わせたセキュリティサービスを提供していることも特徴です。
たとえば、分譲マンションや大型分譲地には、コンシェルジュサービスやコミュニティサービスを統合した『NiSUMU』、賃貸住宅に対しては、賃貸管理会社の負担を軽減した『NiSUMU RENT（ニスムレント）』を展開しています。
加えて、我々は多機能デジタル街路灯の『Secual Smart Pole』を開発することで、タウンセキュリティサービスも提供しています。
分譲地やマンション開発だけでなく、商業施設や自治体の開発プロジェクトにもご活用いただけるサービスです。
安心と安全、そして賑わい創出をテーマに、地域活性化や地方創生にも貢献するサービスとして、現在特に力を入れて展開しています。
サービス提供のきっかけについて教えてください。
IoTの技術をどのように活用するかを考えたときに、当時多くの消費者が関心を寄せていたのが「セキュリティ」の分野でした。
まだ「スマートホーム」という概念が一般的ではなかったため、身近で理解しやすいホームセキュリティサービスを目指してサービスをスタートしました。
またホームセキュリティサービスを展開していく中で、街全体の安心・安全を提供するサービスの必要性を感じ、タウンセキュリティサービスの提供に至りました。
ホームセキュリティ、タウンセキュリティの導入によってどのような効果が生まれていますか？
最も顕著な効果は、犯罪の抑止効果です。侵入犯は、防犯対策が施されていない家を事前に下見して計画を立てる傾向にあります。
私たちのホームセキュリティサービスを導入することで、家や街全体が防犯対策をしていることをアピールし、犯罪者に狙われにくい環境を作ることができます。
特に、街全体で安心・安全を謳うようなまちづくりをしている場合、その効果はさらに大きくなります。
セキュリティを日常生活の当たり前にしていきたい
今後Secualのサービスはどのような方に活用してもらいたいですか？
私たちは、セキュリティを日常生活の当たり前とする「セキュリティの民主化」を目指しているので、将来的にはすべてのご家庭に導入してもらいたいですね。
家を建てたり、住み替えたりする際に、セキュリティシステムが自然と取り入れられる世界を作りたいと思っています。
日々意識するものではないけれど、いざという時にその価値を実感できる「保険」のような存在になることを目指しています。
会社の展望についてお伺いできますでしょうか？
現在、私たちはセキュリティ事業を会社の土台としつつ、『Secual Smart Pole』のような社会インフラになり得る商材の開発にも力を入れています。
特に、まちづくり事業に関しては、国内市場に留まらず、ASEANをはじめとする海外市場にも目を向けています。多くの国でスマートシティの開発に力が入れられており、私たちもそのようなプロジェクトに参加し、事業を展開していくことを視野に入れています。
最後に読者の方に一言メッセージをお願いします。
IoTは、ハードウェア、スマホアプリ、クラウドシステムの三位一体の環境が連携して初めてサービスを提供できる非常に先進的な分野です。この三つの領域を一貫して体験できるのは、一般的なソフトウェア企業や製造業、アプリ開発会社とは異なる、当社の大きな魅力です。
我々の事業には、これら三つの領域を理解し、開発できるエンジニアが不可欠であり、そのような人材は世の中でも非常に稀です。だからこそ、これらのスキルを身につければ、どこへ行っても通用する価値ある人材になれると確信しています。これは、私たちの事業に携わる社員一同のモチベーションにも繋がっていると感じます。
今後も、私たちは革新的な事業展開を進めていきます。当社は積極的に採用活動をしていますので、もしご興味をお持ちいただけましたら、ぜひご連絡ください。
